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2024.01.31

たくさん眠っても寝足りないと感じる3つの理由

【第43回】たくさん眠っても寝足りないと感じる3つの理由

「たくさん眠ったのに、まだ寝足りないと感じるのはなぜですか?」という質問をいただきました。その原因と対策を解説していきます。

1.たくさん眠ったつもりでも、まだ足りない

「毎日6時間寝ているのに、まだ眠い。疲れが取れない」という声を、よく聞きます。6時間で足りる成人は少なく、多くの人は7~8時間必要です。
必要な睡眠時間は個人差があるので、ここから外れる人も多少いますし、この間なら何時間でもいいわけではありません。8時間寝ても寝たりないと感じるのは、9時間必要だからかもしれません。
1週間ごとに30分単位で睡眠時間を変えて、日中の体調や気分がもっともよい時が、自分にとってベストな睡眠時間です。このとき、1週間ごとに就寝・起床時刻を揃えることがポイント。一度試してみてください。

2.睡眠リズムが乱れて時差ボケ状態になっている

「休日にたくさん眠ったのに寝たりない」と感じる場合、体内時計が乱れて時差ぼけ状態になっています。時差ぼけになると、体がだるい、胃腸の調子が悪い、昼間眠い、などの症状が起こります。平日の睡眠時間を伸ばす、昼休みに仮眠をとる、休日の朝寝坊は1時間までにすることを心がけましょう。
 休日の朝は一旦起きて、朝日を浴びて、朝食をとり、体内時計をリセットします。その後に眠ければ、午前中なら90分寝ても大丈夫です。時差ぼけにならないよう気をつけましょう。

3.睡眠時無呼吸などで睡眠の質が極端に悪い

睡眠時無呼吸症候群の場合、たとえ寝床に8時間横たわっていても、呼吸が止まっている時間が長いので、実質的な睡眠時間は半分くらいかもしれません。「毎晩大きないびきをかく」「夜中に何度もトイレに起きる」「起床時に喉の渇きや倦怠感がある」場合は、睡眠時無呼吸を疑ってみてください。
そのほか睡眠中に無意識に足を動かす「周期性四肢運動障害」、足の中を虫が這うような不快感がある「むずむず脚症候群」、月経周期と関連して眠気が強くなる「月経関連過眠症」などの睡眠障害があります。このような場合は、睡眠クリニックの受診をおすすめします。

三橋 美穂(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)

寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕は頭を触っただけで、どんな枕が合うかわかるほど精通。全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなども手がける。著書に『眠りのさじ加減 65歳からのやさしい睡眠法』(青志社)ほか、日本語版を監修した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』(飛鳥新社)は100万部を突破。https://sleepeace.com/