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2023.02.01

ペットと一緒に寝るのはOK?NG?

【第31回】ペットと一緒に寝るのはOK?NG?

犬や猫、うさぎなど、3世帯に1世帯はペットを飼っていると言われる昨今、
「ペットと一緒に寝ると癒される」という人も多いのではないでしょうか。

確かに大好きなペットを撫でていると幸福感や安心感が得られて、
入眠はスムーズになるかもしれません。

愛情ホルモン「オキシトシン」は、スキンシップによって分泌しやすいからです。


でも、睡眠の質は確実に下がってしまいます。

たとえば猫の場合、なぜか足の間に入って寝ようとします。

ちょうどいい窪みが猫にとって安心できるのかもしれませんが、飼い主は動くことができません。
横に寝ている場合でも、ペットがいる方へ寝返りしないよう、無意識ながらも動きが抑制されます。
睡眠中の寝返りには、血液やリンパ液の流れをよくして体の疲れをとる、
布団の中の温湿度を調整して体温をコントロールするなど、眠りの質を高める重要な役割があります。

自由に寝返りができるよう、一人1台のベッドで寝るのが快眠の基本。
ペットだけでなく、パートナーやお子さんとも寝床を分けた方が熟睡できます。
飼い主がぐっすり眠って健康であることが、ペットにとっても一番大切なことです。
ペットにも快適な寝床を用意し、眠るとき以外の時間に十分触れ合うようにしましょう。
どうしても一緒に寝たい場合は、ゆとりある広いベッドにしてください。
もしくは赤ちゃんの添い寝に使う、ベビーベッドを置いてみてはいかがでしょうか。

手でペットのぬくもりを感じられ、睡眠を妨げることもありません。
ペットも飼い主も満足できる、いい関係を築いてくださいね。

三橋 美穂(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)

寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕は頭を触っただけで、どんな枕が合うかわかるほど精通。全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなども手がける。主な著書に『眠トレ!ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣』(三笠書房)ほか、日本語版を監修した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』(飛鳥新社)は100万部を突破。https://sleepeace.com/