Kaimin Labo

お問い合わせ
 
カート

2023.06.05

梅雨時に睡眠の質が下がる3つの原因と対策

【第35回】梅雨時に睡眠の質が下がる3つの原因と対策

「毎年6月になって雨の日が多くなると、睡眠の質が下がる」
そう感じている人は多いのではないでしょうか。
その主な理由はこちらです。
 1. 日光浴不足でメラトニンが生成されにくい

 2. 湿度が高くて汗が蒸発しにくい

 3. 寒暖差によって自律神経が乱れやすい
それぞれ解説していきます。

1.日光浴不足でメラトニンが生成されにくい

睡眠ホルモン「メラトニン」の原料は、「セロトニン」という神経伝達物質です。セロトニンは気持ちを明るくしたり、やる気を高める働きがあり、太陽光を浴びると分泌量が高まります。「セロトニンは夜暗くなると、メラトニンに変わる」という仕組みなので、太陽光を十分浴びられない梅雨時は、深くぐっすり眠ることが難しくなるのです。
日中は部屋の照明を明るく点け、デスクワークのときには、デスクライトを顔に向かって斜めから当てましょう。できるだけ、光を浴びる工夫をすることが大切です。

2.湿度が高くて汗が蒸発しにくい

深く眠るためには体温を下げる必要があるため、私たちは寝始めに汗をかいて熱を放出しています。湿度が高いと汗が蒸発しにくいため、深部体温の低下を妨げてしまいます。
寝室の湿度が60%以下になるように、エアコンの除湿モードを使ったり、除湿機で湿度を下げましょう。また、布団乾燥機で布団を乾かすことも心がけてください。

3.寒暖差によって自律神経が乱れやすい

梅雨時は暑い日もあれば、急に寒くなることもあり、寒暖差で自律神経が乱れやすくなります。いつも上衣やショールを持ち歩いて、体を冷やさないようにしましょう。睡眠中も寒いと感じたら、すぐに温かくできるように、毛布やタオルケットを足元に置いておくと安心です。
自律神経を整えるためには、夕方に運動をしたり、就寝前1~2時間前にゆっくり入浴をしたり、寝る前にストレッチをしてみてください。就寝起床時刻を一定にして、体内時計を整えることも大切です。
梅雨時はいつも以上に気を配り、睡眠の質を高めていきましょう。

三橋 美穂(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)

寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕は頭を触っただけで、どんな枕が合うかわかるほど精通。全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートなども手がける。主な著書に『眠トレ!ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣』(三笠書房)ほか、日本語版を監修した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』(飛鳥新社)は100万部を突破。https://sleepeace.com/